2005年3月31日(木)「しんぶん赤旗」
教職員50人を処分
「君が代」不起立で都教委
2年連続
東京都教育委員会は三十日、非公開の臨時会を開き、都立高校や盲・ろう・養護学校の卒業式で「君が代」を起立斉唱しなかったことなどを理由に教職員を処分することを決めました。処分された教職員は約五十人とみられ、三十一日までに処分が通告されます。
今回の処分は昨年に続くもので、憲法が保障する内心の自由を侵害し、教育への不当な支配を禁じた教育基本法にも反すると都民や教育関係者から抗議の声があがっています。
処分の内容は、初めて処分を受けた教員が戒告、二度目の処分を受けた教員は減給となります。今回の処分には小・中学校の教職員は含まれていません。
都教委は二〇〇三年十月に「日の丸・君が代」の扱いを細かく定めた「実施指針」を通達。〇四年の卒業式・入学式では、三百人を超す教職員を嘱託採用の取り消しや減給、戒告、厳重注意などとしています。
東京都高等学校教職員組合、東京都教職員組合、東京都障害児学校教職員組合は三十日、臨時教育委員会が開かれた都庁前で宣伝し、「都教委の不当な処分を許すな」「思想・信条の自由を守りましょう」「子どもが主人公の卒業式・入学式を守りましょう」と訴えました。