2005年3月29日(火)「しんぶん赤旗」
外資系投資
課税逃れ対策 さらに
大門氏質問に 政府「国際的な課題」
|
外資系投資組合の課税逃れについて、二十八日の参院財政金融委員会で、福田進主税局長は「各国の制度や租税条約のすきまを利用した動きがあり、今後も見直したい」と述べ、谷垣禎一財務相は「海外にある組合をどうするかは国際的に大きな検討課題」との認識を示しました。
日本共産党の大門実紀史議員の質問に答えました。
現在、海外投資家が得た日本企業の株式売却益は非課税ですが、全体の25%以上を保有して年間5%以上売却する場合は課税されます。外国の投資組合は、組合で25%以上の保有でも個々の組合員では低くなるので、課税されていません。
所得税法改正では、この点を組合単位で判断し、組合で25%以上の場合は課税対象とします。
大門議員は、八兆円もの公的資金が投入された新生銀行(旧長銀)の大株主であるLTCBパートナーズ(リップルウッド出資の投資組合)が今年二月、組合を解散して65%の比率を引き下げた事例をあげ、「改正案は一歩前進だが、改正を見越して所有を分散し比率を下げて売り抜けるのは問題」とただしました。