2005年3月28日(月)「しんぶん赤旗」

ベネズエラとブラジル

米国の干渉を批判

ラムズフェルド長官歴訪で


 【メキシコ市=松島良尚】ベネズエラのランヘル副大統領は二十四日、ラムズフェルド米国防長官の前日までの中南米三カ国訪問のなかで、どの国も同長官のベネズエラ干渉に同調せず、訪問は完全に失敗した、とのべました。

 ブラジルの政権党、労働党(PT)のフェレイラ国際関係責任者は同日、米国のベネズエラ干渉をきびしく批判。「米国は長年、中南米諸国を勢力圏とみなしてきた。だが、われわれは、地域統合と自決権という概念をもつ新しい諸政府とともに、新しい時代を生きている」と強調しました。同氏は、この点でブラジル政府とPTの見解はまったく同じだとのべました。

 ランヘル副大統領の発言は、フェレイラ氏の発言を受け、これに連帯する形で表明されました。

 ブッシュ米政権は、ライス国務長官が就任前の議会証言でベネズエラのチャベス政権を「否定的な勢力」と批判して以降、ベネズエラの孤立化政策をすすめようとしています。

 中南米問題担当のノリエガ米国務次官補は今月九日の下院外交小委員会で、「ベネズエラの近隣諸国や他の中南米諸国に、『ボリバル革命』の拡大を願うチャベス大統領の意図や利害関係をわかってもらいたい」とのべました。

 米国内のメディアでも、「チャベス封じ込めの戦略が必要」(パルドマウラー国防次官補代理)、「ベネズエラとキューバを他の民主的左派政権と区別する」(ライヒ前国務次官補)といった主張が紹介されています。


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