2005年3月27日(日)「しんぶん赤旗」
全国から教師・父母ら1万人
子と教育の未来願って
“憲法・教育基本法守れ”
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「憲法・教育基本法の理想を全国に広げよう」と呼びかけると、巨大な観客席を埋めた一万人以上の参加者が「オー」と歓声を上げ、ウエーブをまきおこしました。
アメリカの戦争に参戦し、「お国のために血を流す人間をつくる」という憲法と教育基本法の改悪が狙われているもとで、「憲法・教育基本法改悪ゆるすな! 子どもと教育の未来をひらく3・26全国大集会」が二十六日、東京湾を臨む東京・有明コロシアムで開かれました。航空機や新幹線、バスを連ね、四十七都道府県から教職員や父母らが集まりました。
「大集会を実現することができた。子どもたちのために、命をかけてでも憲法と教育基本法を守っていく確信がわきました」とそろいの黄色のエプロン姿で参加した東京・板橋区の小嶋妙子さん(57)=中学校教員=。「すべての子どもたちに等しく教育を、が私たち教職員の願いです。一部のエリート育成で、多くの子どもたちを切り捨てるような教育はいや。いろんな人に改悪反対の署名をよびかけたい」と法被を着た高知県の中学校教員、松本晶子さん(37)は意気込みます。
職場で集めた教育を守るメッセージをつづった「幸せのオレンジのハンカチ」を掲げた北海道の高校教師たち、ひまわりの花を咲かそうと東京の教職員や父母らは黄色と緑色の軍手でアピール。うろこ形のメッセージを張りつけた和歌山の「ピースドラゴン」が会場を舞いました。
九条の会の奥平康弘さんが「この集会にエネルギーをいただいた」とのべ、共同を広げようと訴えました。子どもたち六人が授業に出ずにいつもトイレの個室にこもるという中学校の教員や子育て真っ最中のお母さんのリレートーク、堀尾輝久・東京大学名誉教授は教育基本法を生かす大切さを強調。国連子どもの権利委員会委員のノルベルト・リウスキーさんがあいさつしました。
上原公子東京・国立市長、教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会の三宅晶子さんと大内裕和さん、全労連の熊谷金道議長が連帯あいさつ。全教の石元巌委員長が「この集会はゴールでなく、結節点」と強調し、全国で憲法と教育基本法を守り生かす運動を広げていこうと訴えました。
集会は、全教や組織の違いを超えた教組共闘、教育基本法全国ネットワーク、子ども全国センターが主催しました。