2005年3月24日(木)「しんぶん赤旗」
西武マネー 返せぬ首相
資金団体機関誌に広告
参院予算委 井上議員が批判
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証券取引法違反で起訴された西武グループ総帥、コクド前会長の堤義明被告と小泉純一郎首相の深い関係が浮かび上がりました。二十三日の参院予算委員会「政治とカネ」問題集中審議で日本共産党の井上哲士議員が追及したもの。
井上氏は、首相の資金管理団体「東泉会」の機関誌に西武系のプリンスホテルの広告が掲載されていることを指摘。形を変えた企業献金として批判を浴びている広告収入を同会が十一年間で二億四十五万円も集めていることを明らかにしました(表)。
西武グループから自民党への献金は十年間で九千九百八十万円にのぼっています。
井上氏は、グループの中核であるコクドが経常利益が上がればその分特別損失を出して利益を消し、法人税をゼロにしてきたやり方から「税金逃れをしながら自民党には献金している。問題だと思わないか」と質問。首相は「献金する側がどんな活動をしているか調べるのは困難だ。問題になった場合にはそのような献金を受けない方がいいのかよく考える必要がある」と答弁しました。
井上氏が証取法違反を続けてきた西武関連からの献金を返還すべきだと求めたのに対し、首相は「法にのっとり適正に処理されている」とのべるにとどまりました。
井上氏は「税金逃れと違法行為をしてきた企業の献金が返せないようでは政治不信は払しょくできない」と批判。企業・団体献金の禁止に踏み出すべきだと主張しました。