2005年3月21日(月)「しんぶん赤旗」

占領やめさせる時

基地の街で集会 4800人

米国 イラク帰還兵が訴え


写真

イラク開戦2周年のデモ行進=19日、米ノースカロライナ州フェイエットビル(山崎伸治撮影)

 【フェイエットビル(米ノースカロライナ州)=山崎伸治】イラク戦争開戦から二年を迎えた米国で十九日、フォートブラッグ陸軍基地を抱えるフェイエットビルで全国規模の反戦デモと集会が行われ、当地では一九七一年のベトナム反戦集会以来最高となる四千八百人が参加しました。

 全米反戦団体「平和と正義のための連合(UFPJ)」に参加する地元組織などが呼びかけたもの。西海岸のカリフォルニア、ハワイからかけつけた人もいました。基地ではこの日、兵士に対し行き先を明らかにした上で当地を離れるよう事前の指示がありました。

 集会では、四人のイラク帰還兵が発言し、大きな拍手を受けました。

 イラクのナザリアで憲兵だったケリー・ドハティー氏は「イラクの状況は悪化の一途だ。解決する唯一の方法は占領をやめさせることだ」と指摘。海兵隊員として二〇〇三年三月二十日の侵略に加わったマイケル・ホフマン氏は「二年前のきょう、われわれはまさにイラクを破壊しようとしていた。イラク再建はイラクの人たちにしかできない」と訴えました。

 カミロ・メヒア氏は二度目のイラク行きを拒否したために、九カ月投獄され、一カ月前に釈放されたばかり。「イラク戦争に反対だったが、イラクに行って変わった。すべての戦争に反対だ」と語りました。

 連邦議会でイラク撤兵決議案を提出したリン・ウルジー下院議員は、決議案への支持を地元議員に働きかけるよう呼びかけました。イラク戦争で子どもを失った両親、夫を失った女性や同時多発テロで身内を亡くした人たち、米軍の「誤射」で死亡したスペイン人テレビカメラマンの家族など、多彩な人たちが口々にイラク占領反対、即時撤兵を訴えました。

 シカゴから来たジンジャー・ウィリアムズ氏(53)は「まもなく息子がイラクに行きます。家族の訴えを聞き、自分にも同じことが起こりはしないかとつらい思いです」と、幼いころの息子の写真を張ったプラカードを掲げていました。


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