2005年3月19日(土)「しんぶん赤旗」
資料つき合わせ解決
竹島問題で外相が答弁
緒方議員質問
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町村信孝外相は十八日の参院外交防衛委員会で、竹島問題の解決について「(日韓は)それぞれ主張があり、根拠なしにそれぞれがいっているわけでもない」とし、互いの歴史的な資料について「きっちりつき合わせていく。そういう地道な努力が大切だ」とのべました。日本共産党の緒方靖夫議員への答弁です。
緒方氏は、竹島の領有権についての日本政府の主張に「根拠がある」とした上で、韓国側の主張にも「検討すべき問題はある」と表明。両国間で多くの関連資料が発見されながら、系統だって話し合われてこなかったことをあげ、「そうした歴史的文献や資料を冷静につき合わせ、互いに可能な共通点をねばり強く探求していく努力が求められている」と主張しました。
町村外相は「ご指摘の通りだ」とし、「話し合いによる解決を模索したい」とのべました。
緒方氏は竹島問題を考えるうえで、「植民地支配の被害を受けた、韓国側の国民感情を考慮して問題解決に臨むことが重要だ」とただしました。
町村外相は、一九七〇年から二十回前後訪韓し、対話のなかで「植民地時代の話になったとき、彼らの心の傷、痛みを強く感じることも、しばしばあった」とのべ、「『足を踏んだ方は忘れるが、踏まれた方は覚えている』という例えをする方もいるが、そういう思いをつねに持ち、韓国、中国、アジアの国々と謙虚な気持ちで付き合っていくことが大切だ」と答弁しました。