2005年3月19日(土)「しんぶん赤旗」
道路公団は不夜城
残業時間の改ざん強制
仁比議員是正要求
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午前零時を回っても不夜城のように煌々(こうこう)と明かりがともる日本道路公団本社――。日本共産党の仁比聡平議員は十八日の参院国交委員会で、日本道路公団の不払い残業問題を取り上げ、視察した深夜の公団本社ビルの写真を示し、異常な残業実態の是正を求めました。
仁比氏が取り上げたのは、日本共産党に寄せられた公団本社職員からの手紙です。「このままでは死んでしまいます」「暗いときに出社し、陽が上がるころに退社することもざらにあります。もう家庭は崩壊しております」と窮状を訴える手紙。午前零時近くまで仕事しても月の後半は出社・退社時間記録簿に「十七時半」とウソを書かされると告発しています。
仁比氏は、「(公団は)証拠隠滅には力を入れています。タイムカードがあるのにもかかわらず、翌日、人事課において、予算以上の時間外を強制的にカットします」という内部告発を提示。実際にタイムカードの日別累計で残業が百四十時間を超えても、月別集計では四十―八十四時間に「改ざん」されている事実を明らかにしました。
仁比氏は「これは故意による残業代の一律カットだ。年間予算枠の上限内でしか割増賃金を支払わないという公団のやり方は違法行為だ」として、徹底調査と是正、さかのぼっての未払い賃金支払いを要求しました。
近藤剛公団総裁は「法に従い適切に処理されるべきは当然のことだ」と答弁しました。