2005年3月9日(水)「しんぶん赤旗」

旧橋本派ヤミ献金

2000年衆院選で8億円

元会計責任者 「氷代」配布の報告受ける


 自民党旧橋本派(平成研究会)の一億円ヤミ献金事件で政治資金規正法違反の罪に問われた元官房長官村岡兼造被告(73)にたいする東京地裁(川口政明裁判長)の公判で八日、滝川俊行元会計責任者(56)=有罪確定=は、二〇〇〇年の衆院選挙資金や所属議員への氷代として約八億円を配ったとの報告を受けていたことを明らかにしました。

 二月二十五日の公判で滝川元責任者は、弁護側の「東京地検の調書では『(平成研の)職員から資料をみせられ、〇〇年六月の衆院選の資金として(所属)衆院議員に氷代を含めて約七億円、(所属)参院議員に氷代一億円を配ったと記憶している』と供述しているが事実か」との質問に「承知していない」と答えていました。

 しかし八日の公判で滝川元責任者はこの問題について「急に聞かれて、知らないといったが、事務局から資料をみせられたのは事実」と答弁を修正。資料についても、縦に候補者名や議員名が記され、横に氷代と選挙費用の欄があった、と詳しくのべました。

 この時期、選挙資金や氷代の支出は政治資金収支報告書に記載しておらず、この八億円も裏金処理されたとみられます。

 村岡被告が質問に立ち、滝川元責任者に「平成研の金の出入りをしっているのは私だと野中広務元党幹事長にいったのでは」などと迫る場面もありました。

 裁判長は「(パーティー券の一部を裏金処理するなど)かなり本当のことをいっていると思う。これは必要悪なのか」と質問。滝川元責任者は「私がここまで申したことで、注視していると思う。平成研も変わると思うし、他のグループもあらためるべきはあらためるだろう」と語りました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp