2005年3月9日(水)「しんぶん赤旗」

米国連大使に強硬派

ボルトン氏 “米国の指導性”強調


 【ワシントン=山崎伸治】ブッシュ米大統領は新しい国連大使にジョン・ボルトン国務次官を指名しました。ライス国務長官が七日、記者会見して発表しました。

 ボルトン氏は同政権内の新保守主義者(ネオコン)の一人で、第一期ブッシュ政権で軍備管理・国際安全保障問題担当の国務次官として、イラク、イラン、北朝鮮に対する強硬派といわれてきました。

 二〇〇三年三月のイラク戦争開始をめぐっては、新たな国連決議なしの武力行使を主張。〇四年九月には、イランに対し「核開発を断念しない場合には国連による経済制裁など、あらゆる選択肢がある」とのべています。

 北朝鮮に対しては同月、六カ国協議への出席を拒み続ければ、国連安全保障理事会への付託も辞さないとの考えを示しています。

 国連をめぐっては、次官就任前の九九年、国連安全保障理事会を「武力行使を合法とする唯一のよりどころ」というアナン国連事務総長の主張に対し、「米国の国益をかなえる武力行使が抑制される」と反対論を展開していました。

 ライス氏とともに記者会見したボルトン氏は、「米国の指導性は国連の成功に不可欠だ」と強調。「国連改革」についても「改革を成功裏に達成するために米国の指導が必要だ」とのべ、米主導で進める意向を表明しました。


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