2005年3月5日(土)「しんぶん赤旗」
福祉が雇用生む
社会保障充実で経済活性化
参院予算委で小池議員
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日本共産党の小池晃政策委員長は四日の参院予算委員会で、政府の貧困な社会保障論を批判し、社会保障の充実によってこそ日本経済の活性化がはかられることを明らかにしました。
小池氏が、その実例として紹介したのが、長野県の取り組みです。同県では、一昨年二月に「産業活性化・雇用創出プラン」を策定し、その後二年間で九千人近い常勤的雇用を生み出しました。そのうち約五千人、六割が福祉、医療、教育分野で、雇用を生み出すだけでなく、住民サービスの向上にもなる一石二鳥の成果をあげています。
小池氏は「国も長野県の取り組みに学ぶべきだ」と求めました。
しかし、現実に国が行っている雇用対策は、不安定雇用を増やすものばかりです。小泉内閣発足前の二〇〇〇年と二〇〇四年の比較で、週三十五時間以上働く人は百九十三万人減、それ以下の短時間雇用者が百八十四万人増で、正社員がリストラで減らされ、パートや派遣など不安定雇用におきかえられているというのが実態です。
小池氏は、特別養護老人ホームの待機者が介護保険スタート前の十万人から三十四万人まで増え、保育所待機児童も増え続けているのに、施設整備予算はいずれも逆に減り続けていることを指摘(グラフ)。「こういうやり方では日本経済に未来はない」とのべました。