2005年3月5日(土)「しんぶん赤旗」

大金持ち 減税ドッサリ 庶民には 増税ドッカン

「こんなやり方 納得できますか」

参院予算委 小池議員


 「痛みを伴う改革といいながら、痛みは庶民だけではないか」―日本共産党の小池晃政策委員長は四日の参院予算委員会で、最高の利益を上げる大企業や高額所得者の減税を温存する一方で、庶民への大増税・負担増をかぶせる小泉「改革」を批判。「このままでは日本経済にも未来はない」と迫りました。


写真
質問する小池晃政策委員長

 小池氏は、一枚のパネル(グラフ)で、日本経済のゆがんだ姿を示しました。大企業が過去最高の経常利益を上げる一方で、従業員給与が急減しています。

 一九九七年から二〇〇三年の間に経常利益が六兆円も増加したのに、その成果は従業員に配分されず、給与は四兆五千億円も減少。役員報酬や配当が二兆円もの伸びをみせています。

グラフ

 九九年の「恒久的減税」は、法人税と所得税・住民税の最高税率引き下げという金持ち減税と、庶民にも減税が及ぶ定率減税がセットで実施されました。ところが政府は、定率減税だけを縮小・廃止しようとしています。

 小池氏は、この金持ち減税の実態を、役員報酬について試算し、政府に示しました。役員報酬額が最高の日産自動車(「日経」調査)の平均報酬額は二億三千五百万円(扶養家族・妻一人)。この場合、所得税・住民税の減税額は三千万円にものぼります。小池氏は、「二億円を超える高収入の大企業役員には三千万円もの減税がおこなわれたが、そのまま(減税を)続ける。高齢者、障害者はじめ庶民には大増税や負担増。こんなやり方が納得できると思うか」とただしました。

 小泉純一郎首相は「大企業を痛めつけて日本経済が発展するのか。重税をかけたら日本の企業はどんどん外国に逃げていく」とのべるだけで、質問にはまともに答えませんでした。


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