2005年3月2日(水)「しんぶん赤旗」

日本は自主的賠償を

韓国大統領 歴史問題で要求


 韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は一日、日本による植民地支配への抵抗運動である「三・一運動」の八十六周年式典で演説し、日本政府が「従軍慰安婦」被害者などに対し自主的に賠償すべきだとの考えを表明しました。大統領は、一九六五年の日韓国交正常化に際し、日本から経済協力を得る代わりに請求権を解決済みとしたことは「被害者にとっては納得しがたいこと」だと指摘しました。

 大統領は「日韓両国は互いに協力して平和定着と共同繁栄の道に進まなければ、国民の安全と幸福も保証できない」と述べ、日韓関係がドイツとフランスのような「真の隣人に生まれ変わるべきだ」と期待を表明。そのためには「韓国の一方的な努力だけは解決できない。日本政府と国民の真剣な努力が必要だ」と指摘、「過去の真実を究明し心から謝罪し、賠償すべきことは賠償し、その上で和解すべきだ」と強調しました。

 また、日本が歴史問題を解決しない場合、「隣国の信頼を得て国際社会の指導的国家になることは難しいだろう」と述べ、日本の国連常任理事国入りに否定的な考えを示しました。

 大統領は北朝鮮による日本人拉致問題にも言及、「日本国民の怒りを十分に理解する」と述べる一方、「日本も相手の身になってみるべきだ。強制徴用から日本軍『慰安婦』問題に至るまで、三十六年間の植民地支配のあいだ数千、数万倍の苦痛を受けたわが国民の怒りを理解すべきだろう」と訴えました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp