2005年2月28日(月)「しんぶん赤旗」 名護新基地連絡橋検討費を計上施設庁、赤嶺議員に示す二〇〇五年度政府予算案のうち、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる新基地を同県名護市辺野古沖に建設するための経費の内訳が二十七日までに分かりました。辺野古沖の新基地と陸上とを結ぶ約一千メートルの連絡橋の検討費を盛り込んでいるのが特徴です。 防衛施設庁が日本共産党の赤嶺政賢議員の求めに対し、沖縄に関する日米特別行動委員会(SACO)最終報告を実施するための〇五年度関連経費(二百六十三億円)の概要(表)を説明した中で明らかになりました。 辺野古沖での新基地建設計画について日米両政府は、今後本格化する在日米軍再編協議で見直すことを視野に入れています。沖縄県民の強い反対によって計画が予定通り進まず、事実上破たんしているためです。一方、「SACO最終報告の着実な実施」という立場は不変だとし、建設作業は推し進めていく方針です。 防衛施設庁の説明によると、〇五年度の辺野古沖への新基地建設費用は二十七億円で、大部分は環境影響評価(環境アセス)のための経費。このほか、連絡橋の検討費が盛り込まれました。防衛施設庁は〇四年度中にも環境アセスのために辺野古周辺の現場調査(現況調査)に入る構えです。現在進められているボーリング調査については、すでに〇二年度予算で措置されているといいます。 そのほか、SACOでは、北部訓練場(国頭村、東村)の半分を返還する代わりに、返還部分にあるヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)を残りの同訓練場内へ移設する計画があります。〇五年度予算案では、ヘリパッド移設のための環境アセスと建設に向けた設計費二億円を計上しました。〇五年度中にアセス結果を出し、設計に入ることを狙っています。
SACO最終報告 一九九六年に日米両政府が取り決めた合意。普天間基地をはじめ沖縄県内の米軍基地のうち十一の基地の一部または全部の返還を決めました。しかし、そのほとんどは新たな代替施設の建設が条件とされ、県内での基地たらい回し・強化が狙いです。このほか、キャンプ・ハンセン(金武町など)で実施されていた実弾砲撃演習の本土移転なども定めています。 |