2005年2月25日(金)「しんぶん赤旗」 滋賀医大は残業代払え教職員団体の申告で労基署滋賀県大津市の滋賀医科大学(吉川隆一学長)が教職員に対し十分な残業代を払っていないとして、大津労働基準監督署が是正を勧告していたことがこのほど分かりました。 滋賀医科大学教職員団体の調査によると、看護師の場合、大学の発表では残業時間は月平均十三時間でしたが、半数が四十五時間以上の残業をしていました。同大学によると、同労基署は今月十六日付で、▽時間外協定で定めた時間を超えて労働をさせている▽実際に行った時間外労働に対し、時間外手当を支払っていない―の二点を指摘。昨年にさかのぼって調査し、手当を支給するよう求めているといいます。 同大庶務課の前原義久課長は「勧告は真摯(しんし)に受けとめたい。(残業代の)額がいくらになるか分からないが、調査結果をみて対応したい」と話します。 教職員団体によると、昨夏、大学側は超過勤務手当の引き下げを通達しました。 教職員団体の西山勝夫会長は「今までも看護師では六割ほどしか残業代が払われていなかった。さらに下げられたら家賃も払えない、という声があがった」といいます。同団体と大学の間で協議を重ねてきましたが、平行線で同団体は労基署に申告しました。 今回、大学側が残業代を勧告通り支払えば、今年一月から三月までだけで、大学が設定した超過勤務手当の当初予算よりも五千万円多くなるとみられます。 西山会長は「大学は行われた超過勤務については基本的に支払うという態度を貫くべきです」と語っています。 |