2005年2月25日(金)「しんぶん赤旗」 衆院調査会5年の調査締めくくり山口議員 「改憲報告」動き批判
衆院憲法調査会は二十四日、二〇〇〇年一月に活動を開始して以来「調査期間」とされる五年を経過したとして、締めくくりの自由討議を行いました。 日本共産党の山口富男議員は、「議案提出権をもたず、改憲を論議したり、方向性を検討したりする機関ではないにもかかわらず、発足当初から改憲を志向する流れにとりまかれてきた」と指摘。憲法と現実がかけ離れている原因の調査を避けたため、「徹底した調査にならなかった」と批判しました。 こうしたなかでも全国九カ所での地方公聴会や二回の中央公聴会では、被爆や沖縄戦の体験をふまえ、九条の大切さを強調するなど、自らの体験を通して憲法の値打ちを実感する発言が相次いだことを指摘しました。 山口氏は、調査会最終報告書の取りまとめについて、自民・公明・民主の三党合意のもとで、改憲に向けた論点整理がなされようとしているとのべ、「『調査の経過と結果』を記載できるという調査会規程にも反するものだ」と批判。調査会に法案審議権をもたせようという動きにかんし、「報告書を衆院議長に提出した後は調査会は活動を終了すべきだ」とのべました。 自民、公明、民主各党の議員からは、改憲の方向付けとなる報告書を取りまとめたうえ、調査会を国民投票法案の審議の付託先とすべきだという発言が相次ぎました。 |