2005年2月20日(日)「しんぶん赤旗」 核廃絶は世界の主流NPT市民集会 広島、長崎市長が訴え
「被爆六十年を転換の年に! NPT市民集会」(主催・同集会実行委員会)が十九日、東京・日本青年館で開かれ、市長、政党代表、海外代表、市民が一堂に会し、核兵器廃絶に向けた運動を話し合いました。五月に開かれるNPT(核不拡散条約)再検討会議が、核兵器廃絶の具体的協議開始の場となるよう日本の運動を強めようと開かれたもの。 NPT会議で核兵器条約の協議を始め、二〇二〇年の核廃絶を提案している平和市長会議の会長を務める秋葉忠利広島市長、副会長の伊藤一長長崎市長が訴えました。 秋葉市長は「世界の世論は私たちと同じ方向にすすんでいる」と強調。全米市長会議が、ブッシュ大統領に核廃絶交渉に乗り出すよう要請することを決めたことを紹介し、「この五月はこれからの運動の出発点だ」と力を込めました。 伊藤市長は、私たちの運動が核兵器の使用・威嚇を国際法違反とする国際法廷の勧告となり、核保有国に核廃絶の明確な約束をさせてきたとし、「それが現在逆の方向になっているが、私たちの努力でやればやれる」と呼びかけました。 日本共産党の井上哲士参院議員、民主党の中川正春衆院議員、土山秀夫長崎大学元学長、婦人国際平和自由連盟のスージー・スナイダー事務局長をパネリストに、フロアからの質問に答えながら議論しました。 井上氏は、核廃絶が世界の主流になっていると強調。質問に答え、日本はアメリカの核で守られるという「核の傘」「核抑止力」論のもとで、結局は核軍備が広がった事実を示し、全面的な核廃絶を訴える重要性をのべました。 実行委員長の内藤雅義弁護士があいさつ。日本被団協の岩佐幹三事務局次長が被爆者の訴えをしました。 |