2005年2月19日(土)「しんぶん赤旗」

今もなぜ被害続く

霊感商法対策弁護士ら集会

京都


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スライドを使いカルト教団にひかれる心理なども報告された全国集会=18日、京都市

 統一協会の霊感商法等による被害者救済と、新たな被害の予防のために活動している全国霊感商法対策弁護士連絡会は十八日、京都市内のホテルで第四十一回全国集会を開きました。

 百三十人余が参加。連絡会結成後二十年近くたつのに、いまだ続くカルト教団の被害をどう防ぐのか、信者の社会復帰には何が必要かなど、牧師やカウンセラー、統一協会元信者、研究者、仏教者らが報告しました。

 弁護士の渡辺博氏は基調報告で、二〇〇四年の霊感商法による被害額が全国の消費者センターなどに寄せられているだけでも三十億円を超えていることを紹介。献金・浄財として私財を提供させるほか、印鑑や数珠を売りつける手口も続いているとのべました。

 清水与志雄牧師は「脱会することと自分の人生を歩くことには広い溝がある」と説明。立ち直るには脱会者が自分の人生を振り返り、とらえなおす作業が必要で、そのためには家族や周りの協力が必要だと話しました。

 統一協会の元信者ら三人が体験を紹介。信者だったときは家族らの幸せを願い必死に活動。しかし莫大(ばくだい)な献金のためサラ金に手を出すなど生活が破たん寸前に陥り、「おかしい」と思っても自分の人生を否定するようでできなかったといいます。家族や牧師らの協力で救われ、「これからは自分が救う立場になりたい」と涙ながらに訴えました。



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