2005年2月19日(土)「しんぶん赤旗」 開発費 2兆円超す衆院委で吉井議員指摘「もんじゅ」再開 ムダ上塗り
「もんじゅ」の運転を再開すれば、高速増殖炉開発当初からの投資総額は二兆円を超す―。十八日、衆院予算委員会での日本共産党の吉井英勝衆院議員の質問で明らかになりました。吉井議員は、政府が進めるプルトニウム循環路線の失敗がはっきりしている中で、これ以上の投資は無駄の上塗りだとして、「もんじゅ」を再開しないよう求めました。 吉井議員は、これまで「もんじゅ」関連でかかった費用は、建設費や運転管理費に、ナトリウム技術関連費、実験炉「常陽」、再処理工場、燃料開発にかかわる経費を加えれば一兆九千億円をすでに超しており、運転を再開すればさらに二千億円以上必要になるのではないかと質問。文部科学省の坂田研究開発局長はこれを認めました。 吉井議員は、それだけつぎこんでも高速増殖炉の実用化のめどはたっていないのが現実ではないかと指摘。名古屋高裁金沢支部が国の設置許可は無効とする判決を出し、最高裁の判断も示されない中で「もんじゅ」の再開を強行することは間違いだと批判しました。 吉井議員は、科学技術に名を借りた無駄遣いをやめ、国の研究開発予算を再生可能エネルギーの研究などにもっと振り向けるべきだと強調しました。 |