2005年2月15日(火)「しんぶん赤旗」
6カ国協議への参加 「中断なく」働きかけ
小泉首相
衆院予算委集中審議
衆院予算委員会は十四日、北朝鮮問題など外交・経済の集中審議を行いました。北朝鮮外務省が十日の声明で、同国の核開発問題をめぐる六カ国協議への参加の「無期限中断」を表明し、「核兵器製造」にも言及したことを受けたもの。
小泉純一郎首相は「今回の北朝鮮側の声明には問題がある」としたうえ、「六カ国協議の場に出てきて、国際社会の一員に加わることが北朝鮮にとっても利益になるという働きかけを、今後も中断することなく、日本政府としてする必要がある」とのべました。
日本共産党の赤嶺政賢議員にたいし、首相は「(北朝鮮外務省声明は)強硬な部分が表に出ているが、交渉の扉を開けておこう、将来の非核化、平和的解決をめざそうという方針は示している。表面的な強硬部分に反応するより、全体をよく考え、北朝鮮側が六カ国協議に応じてくるような働きかけが大切だ」という認識を表明。赤嶺氏は「交渉の継続を総理が求めていくことには賛成だ」とのべ、北朝鮮の核兵器開発計画の放棄を求める立場をのべました。
自民党の茂木敏充議員は「『瀬戸際外交』は北朝鮮の常套(じょうとう)手段。冷静かつ毅然(きぜん)たる対応をとることが重要だ」とのべ、北朝鮮への経済制裁について政府の認識を質問。町村信孝外相は「効果的な具体的対応を検討するが、いまただちに発効する状況に達していないと判断する」と答えました。
民主党の前原誠司議員が北朝鮮問題での関係国との連携についてただしたのにたいし、首相は「日本としては、北朝鮮との問題は外交的・平和的解決しかないという方針でのぞんでいくということを、各国に申し上げている」と答えました。同党の中川正春議員は、北朝鮮の体制をどうとらえるかと質問し、外相は「金正日氏の体制に異常が生じているということを確認する情報には接していない」と答えました。
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