2005年2月12日(土)「しんぶん赤旗」

「建国記念の日」反対 各地で集い

憲法、歴史、教科書…テーマに


 「建国記念の日」の十一日、全国各地でこれに反対し、憲法、教育基本法や靖国、教科書問題などをとりあげた集いが多彩に開かれました。札幌や山口市ではこれまで各団体が別々に開いていた集会を合同でおこないました。


 東京では、「STOP! 戦争するための人づくり 輝け憲法9条」をテーマに永田町の星陵会館で集会が開かれ、三百五十人が参加しました(「建国記念の日」に反対し思想・信教の自由を守る連絡会主催)。

 集いでは、教職員組合や女性団体など各分野が報告。歴史教育者協議会の丸浜昭さんは、扶桑社の『新しい歴史教科書』を使って壇上で模擬授業。教師役が「日清戦争と日本の勝因」を生徒に説明、「陸戦でも海戦でも日本は清に圧勝した」「日本人が自国のために献身する『国民』になっていた」からだというくだりなど歴史教科書の危険性を浮き彫りにしました。

 後藤道夫都留文科大学教授は「9条改悪と新自由主義改革」と題した講演で、「労働市場の転換の中で貧困層が増え、新たな階層分化が起こっている」と指摘し、「九条改悪阻止と反『構造改革』の課題を結びつけることが必要」と呼びかけました。

 尹健次(ユン・コォンチャ)神奈川大学教授は「歴史を学ぶことでアイデンティティーが自覚できる」と話し、「日本の戦後最大の誤りは、戦争責任をはっきりさせなかったことだ」と強調しました。

 「地域で九条の会をつくった」という東京都町田市の和光鶴川小学校の教員、北山ひと美さん(47)は、「戦後の反省のなさが最大の誤りという話を聞けて力強かった」と話していました。

 例年おこなわれていた政府後援の「国民の祝日を祝う会」の「国民式典」は、今回は開かれませんでした。



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