2005年2月6日(日)「しんぶん赤旗」

命脅かす国保証取上げ

改善模索し交流集会


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各地の運動を報告しあった「国保改善 政令指定都市交流会」=3日、横浜市

 年々上がる保険料、被保険者証の取り上げ件数の増加など、国民健康保険制度と医療の危機にどう立ち向かうかをテーマに「国保改善 政令指定都市交流集会」が三日、横浜市内で開かれました。中央社会保障推進協議会が主催したもので約百六十人が参加しました。

 国保料(税)滞納者への制裁措置としての被保険者証取り上げと資格証明書発行件数は、昨年六月一日現在全国で約三十万世帯となっています。このうち、十三政令指定都市で九万八千六百十六世帯、全国の約三分の一です。

 討論では、行政当局との懇談、交渉を積み重ねるなど運動を強め、資格証明書発行ゼロとしている、さいたま市、市独自の条例を活用して保険料減免申請をする一方、「払いたくても払えない人から被保険者証を取り上げるな」と運動、資格証明書発行を八世帯に抑えている名古屋市の取り組みなどが報告されました。

 資格証明書発行二万七千八十三世帯と政令指定都市で最も多い横浜市内で働く医療ソーシャルワーカーは、資格証明書を交付されていたため病院に来るのが遅れ、ぜんそく発作が悪化した女性の例を生々しく報告、「被保険者証取り上げは、国民の生命を脅かしている」と訴えました。

 日本共産党の小池晃参院議員が国会報告をしあいさつしました。

 資格証明書 国保証取り上げと資格証明書の発行という制裁措置が強化されたのは一九九七年十二月、小泉首相が厚生大臣のときに成立した国保法改悪によります。二〇〇〇年度から「災害その他特別の事情」がなく保険料(税)を一年以上滞納している世帯から国保証を取り上げ、資格証明書を交付することを保険者(市町村)の義務にしました。資格証明書になると、病院窓口でいったん医療費の全額を支払わなければなりません。




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