2005年2月1日(火)「しんぶん赤旗」 アルジャジーラ売却計画米の圧力で加速米紙が報道【ワシントン=浜谷浩司】米紙ニューヨーク・タイムズ三十日付は、衛星テレビ局アルジャジーラの報道を非難するブッシュ米政権の圧力にたまりかねて、同局に財政支援しているカタール政府が売却計画を加速化していると伝えました。 アルジャジーラは一九九六年に中東で初めてのアラビア語による二十四時間ニュースチャンネルとして開局。米軍が集中攻撃を加えたイラク・ファルージャで多くの市民が犠牲になったことなどを報道しました。 同紙によると、チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ライス国務長官らブッシュ政権高官は、カタール政府に対し、アルジャジーラの「扇動的で誤解を招く」イラク報道について「怒りを込めて」問題にしてきました。 カタール政府高官は、同局の編集幹部にこのほど「売却の道を探ることを任務とするメンバー」を追加したといいます。 ただ、ブッシュ政権が中東に「自由と民主主義」を迫るなかで同テレビに公然と圧力を加える姿勢に、「欺まん的」だとする批判があることを米政府当局者も認めているといいます。同紙は「中東で最も信頼されているテレビ局を沈黙させようとする米政府の姿勢は全く欺まん的だ」とするアラブ外交官の言葉を伝えています。 |