2005年1月24日(月)「しんぶん赤旗」

どうする子どもと教育

教育基本法から考えるシンポ

静岡


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パネリストとして発言する(正面右から)石井、西村、下山、齋藤の各氏=23日、静岡市

 「どうする子どもと教育 教育基本法から考えるシンポジウム」(日本共産党静岡県委員会主催)が二十三日、静岡市で開かれ、会場満杯の百三十人余が参加しました。

 パネリストは作家の西村滋氏、小学校教員の齋藤達雄氏、母親の下山祥江さん、日本共産党の石井郁子衆院議員(党副委員長)の四氏。

 石井氏は、政府与党で合意済みの教基法改悪について「自衛隊が海外で戦争できる国づくりをめざす憲法改悪と一体のもの」と指摘。侵略戦争を美化する勢力が教基法の「真理と平和を希求する人間の育成」などを削除しようとしているとして、教基法改悪反対のたたかいをよびかけました。

 齋藤氏は「キレやすい、集中できない、友だちづきあいが苦手という子が当たり前、精神疾患で休職する教員が急増」の教育現場の実態を紹介し、教基法に反する習熟度別学習など差別的、競争的な教育がすでにすすんでいることを告発。

 下山さんは、子どもが一時期、不登校になった経験をふり返りながら教育の機会均等を定めた教基法第三条の条文から「すべて」「ひとしく」の文言を削る与党「改正」案への危惧(きぐ)を表明。

 西村氏は、子育てに関し『次郎物語』に登場した母親の死に際の言葉「子どもってただかわいがってやれば良かったのね」を紹介しながら「子どもにたいし虚勢を張らず正直でいよう」と努めてきた信条を語りました。

 会場の市民や教師から「焼津市議会で教育長が『平和』の理念をなくす教基法改正に反対を貫くと発言した」との発言や、国民を戦争に駆りたてた教育をリアルに紹介する発言が相次ぎました。



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