2005年1月22日(土)「しんぶん赤旗」

必要なら武力行使も

ブッシュ米大統領が就任演説


 【ワシントン=山崎伸治】昨年十一月の大統領選挙で再選されたジョージ・W・ブッシュ大統領(58)は二十日、二期目の就任演説で、「全世界への自由の拡大」で米国の自由を守ると宣言。「私の最も厳粛な義務はわが国と国民を新たな攻撃、生起する脅威から守ることだ」と述べ、“テロとのたたかい”が引き続き、同政権の優先課題であることを強調しました。

 また、同大統領は「すべての国と文化において民主的な運動と制度の成長を求め、支援することが米国の政策であり、最終的目標は世界中で専制政治を終わらせることだ」と述べ、名指しは避けながらも他国の政権を打倒するとの意思を表明。「必要なら武力を行使する」と述べました。

 大統領はまた、同盟国に対して「われわれがその友情を誇りとし、その助言を頼りにし、その支援に依拠している」と呼びかけるとともに、「自由諸国の分裂は自由の敵の第一の目標だ」と団結を訴えました。

 演説を特徴づけたのは、「自由」という言葉の繰り返し。その一方で大統領選挙で米国民を二分した大問題、毎日のようにイラク国民や米兵が死亡している泥沼状態のイラクの現状についての発言はありません。世界と米国の現実を無視し、米国の支配と干渉の政策を正当化するブッシュ流の覇権主義、単独行動主義の危険性を改めて浮き彫りにしました。



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