2005年1月21日(金)「しんぶん赤旗」 BBC 21カ国で世論調査米国の影響力「悪い」と回答 47%
【ロンドン=西尾正哉】ブッシュ米大統領の再選に関して、英国放送協会(BBC)が二十一カ国でおこなった国際世論調査で、回答者の半数以上が、再選で「世界がより危険になった」と考えていることが明らかになりました。 BBCによれば、全体で58%の人が、また調査した二十一カ国のうち十六カ国で過半数の人が「ブッシュ大統領の再選で世界はより危険になった」と答えています。 欧州諸国のうち、「より危険になった」とする意見が少数だったのはポーランド一国だけ。他は英64%、フランス75%、ドイツ77%、トルコでは82%が「危険になった」と回答しました。 この見方はラテンアメリカでも強く示され、アルゼンチン79%、ブラジル78%となりました。 また、「米国の影響力」について「悪い」と答えた人は、調査した人全体の47%に及びました。ドイツ、ロシア、トルコでは六割、メキシコ、フランス、英国では五割を超える回答者が米国の影響力を否定的にみています。他方、インドは54%、フィリピンは78%の回答者が米国の影響力を肯定的に受けとめています。 ブッシュ大統領が再選されたことで米国人に対する印象がどうなったかとの質問では、全体の42%が「悪くなった」とし、トルコは72%で一番多く、フランス65%、ドイツ56%と続いています。インドとフィリピンで悪くなったと回答したのは、それぞれ21%、15%でした。 世論調査を実施した調査機関の担当者は、「ブッシュ大統領への否定的な見方は強く、この見方は彼を再選させた米国人にも向けられている」と指摘しています。 調査は昨年の十一月十五日から今年一月五日まで実施。英、仏、カナダ、インドネシア、レバノンなど二十一カ国でそれぞれ五百人から千八百人を、合わせて二万千九百五十三人を対象におこなわれました。 |