2005年1月18日(火)「しんぶん赤旗」

訂正放送などの請求棄却

東京地裁不当判決 共産党控訴へ

フジテレビによる名誉棄損


 拉致問題に取り組んだことを理由に日本共産党が国会元秘書を除名したかのような虚偽を放送したフジテレビにたいし、日本共産党が名誉棄損で訂正・謝罪放送と損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(土肥章大裁判長)は十七日、日本共産党の請求を棄却する不当判決を言い渡しました。日本共産党は同日、控訴することを決めました。

 問題の番組は二〇〇三年の総選挙前にフジテレビが「ノンフィクションドラマ」と銘打って放送した「完全再現! 北朝鮮拉致…25年目の真実」。

 同番組は、公安警察に就職あっせんを依頼したため日本共産党を除名された兵本達吉氏について、兵本氏役と妻役に「党をクビになるかもしれん」「拉致問題ですね」「ああ」などと会話させ、あたかも拉致問題が除名理由で、日本共産党が拉致問題解明を妨害したかのような印象を視聴者に与えました。

 しかし、判決は「本件放送は、兵本の除名理由は明示していない」「拉致問題に関与したことを理由に除名したとの事実を示していない」などと判断しました。

 また、北朝鮮による拉致疑惑を認める重要な政府答弁を引き出した橋本敦参院議員(当時)の質問という日本共産党が果たした役割も放送しているなどとして、「日本共産党が拉致問題に消極的だった印象、拉致問題解明を妨害したとの印象を与えるとは認められない」などとしました。

 日本共産党の市田忠義書記局長は「フジテレビの虚偽放送を否定した東京地裁判決にきびしく抗議する。控訴し、フジテレビに対し、放送事業者としての社会的責任を果たすことをつよく求める」とする談話を発表しました。



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