2005年1月12日(水)「しんぶん赤旗」

無利子融資 5割こげつき

同和対策

福岡県議会委 八記県議、ずさんさ追及


 滞納が五割以上にのぼる同和対策の無利子融資制度(地域改善高度化事業)で、福岡県が同和地区出身者の証明書を「解同」(部落解放同盟)に求めていたことが十一日、福岡県議会商工生活労働常任委員会で明らかになりました。日本共産党の八記(やつき)博春県議が独自調査で入手した資料と証言を示して追及したのに対して、県もこの事実を認めました。

 八記県議は「県民の税金がずさんな審査でこげつき、しかも融資要件の証明を、守秘義務を持った公務員がおこなうのではなく、『解同』に丸投げしていた県の責任は重い」と批判しました。

 問題の無利子融資は、同和地区の出身者が企業者の七割以上を占めることが要件となっています。(二〇〇一年度に終了)

 八記県議は「一般の高度化事業融資の滞納は、1・2%にすぎないのに、同和対策分は滞納率が54・4%にものぼる」と、同和融資のずさんさを批判。滞納額は十七億円に達しています。

 八記県議は、独自に入手した、部落解放同盟福岡県連合会と同八幡地区協議会が発行した「福岡県同和地区出身者証明書」「福岡県同和融資推薦書」と、「県が提出を求めた」という関係者の証言を突きつけ、「同和地区出身者の七割を要件にしたこと自体がおかしいが、どうやって要件を満たしていると確認したのか」と追及。県はそのような取り扱いをしてきたことを認めました。

 同融資を受けた北九州市の葬祭場が裏金を得るために上乗せした虚偽の申請をしていた疑いが、内部告発によって昨年九月に明らかになりました。しかも同葬祭場の利用は計画の一割にも満たず、県の審査の甘さから、国・県からの融資八億一千万円の返済が滞っています。日本共産党県議団は独自調査をおこない、県の責任を繰り返し追及してきました。



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