2005年1月11日(火)「しんぶん赤旗」
平和憲法そのままに 正社員で就職したい
東京・渋谷区
新成人 インタビュー
軍隊持ってほしくない りっぱな社会人に
東京・渋谷区の渋谷公会堂。同区内の新成人七百九十七人が参加して十日、成人式がおこなわれました。晴れ渡った空の下、「〇〇ちゃーん! 久しぶりー」との声があちこちから聞こえます。そんな新成人たちに、これからの抱負や夢、いまの社会や政治、憲法九条などについて聞きました。
環境とか学んで 留学先から一時帰国中の石川昌稔さん
高校を卒業して、ニュージーランドの大学に入って二年になります。とりあえず英語の勉強をしようと思って行ったんですが、いまは環境とか国際関係のことを学んでいます。
憲法九条って軍隊をもたないということですよね。自分の国を守ることは必要だと思うんです。でも軍隊があれば必ず守れるっていうわけでもないし、軍隊を持たないって決めたことは世界のなかでも先をいってることだと思います。日本の姿勢をつらぬくべきだと思います。
年金もらえるか 高校時代の友人と来た稲葉玲実さん(大学二年)
二十歳になったときはちょっと残念というか、惜しいという気がしました。十九歳と二十歳って、一歳違いだけど差が大きいじゃないですか。おとなにみられるという半面、責任も大きくなるし。まだ、子どもでいたい気持ちがあります。
イラクのこととか、津波のこととか、ニュースで見て大変だなと思うけど、日本は豊かで幸せな国だなと思います。でも、不況は深刻だし、年金だってちゃんともらえるようになるか心配です。
社会に不安ある 温又郁さん(大学二年)
着物の勉強をしています。自分でも着物をつくれるようになりたい。
いまの社会には不安がある。平和問題もそうだし、自然災害多いのも気になるし、どうなっちゃうんだろうって。いつも考えているわけじゃないけど、ふと思います。憲法九条は、都合よく変えられようとしている感じがする。結局そんなんじゃいつまでたっても戦争はおわらない。人が争うのはおわらない。軍隊も持ってほしくない。
子どもが大好き 金井明子さん(専門学校二年生)
今年の四月から保育士になります。隣の家に小さい子がいて、よく遊んでいました。子どもが大好きです。子どもの気持ちの分かる保育士になろうと思います。
社会に対して思うことは、子どもの虐待を無くしてほしい。若い人が子どもを産んで、まわりに相談する人がいなかったりして、一人で悩んでいる状態が影響しているんだと思います。
戦争はやめて 小泉恵子さん(大学二年)
やりたいことはいっぱいあるけど、職業は決めていません。体育大でスポーツを勉強し、洋服も好きなので、スポーツ関係のアパレルかな。
戦争はやめてほしい。傷つけあうことはよくない。日本を含めて、そういう方向にいってほしくない。関係ない人が巻き込まれるのはよくないと思う。守るのはいいけど、攻撃するのはよくないと思う。
税金をとりすぎ 佐藤卓磨さん(専門学校二年生)
何とか就職活動をがんばって、りっぱな社会人になりたい。
政治に一言。税金をとりすぎ。年金もあるんだか、無いんだかで、いったいどうなってるの? あと裏金ですか。政治家の年金の額と一般庶民の額がかけ離れているのにも納得がいきません。
改憲によってどうなるかは分かりませんが、徴兵制のようなものはやめてほしい。実は、実家が被災地の長岡市です。スマトラ島沖地震の津波や新潟の大震災には救援、救助のような助け合いが必要だと思う。
まじめに仕事を 間島圭介さん(フリーター)
もうちょっとまじめに、仕事がしたい。いまフリーターで、雇用は、選ばなければ入れるけど、正社員として就職したい。夢は、アミューズメントパークでの就職。政治はだれがやっても一緒に見えるし、変化がよく見えない。あと戦争を、何で勝手にやってんの。説明責任とかよくいわれるけど、気付いたら(イラク戦争に)参加している。おかしいな、と。ニュースを見ていて納得いかないところが多くて、いらいらする。知らない間に事態が進んじゃっているような感じ。
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