2004年12月29日(水)「しんぶん赤旗」

完全失業者は290万人

就業者 製造業が卸・小売下回る 

11月・労働力調査


グラフ

 総務省が二十八日発表した労働力調査(速報)によると、十一月の完全失業率は4・5%(季節調整値)で前月を0・2ポイント下回りました。完全失業者は二百九十万人で、前年同月比四十万人の減少。完全失業者が三百万人を下回ったのは二〇〇〇年十二月以来、三年十一カ月ぶりです。

 年齢別でみた完全失業率は、十五―二十四歳の男性が一年前より1・1ポイント低下し9・2%となりました。依然失業率がもっとも高い層ですが、五十二万人といわれるニートは求職活動をしていないため含まれていません。一年前より悪化したのは、三十五―四十四歳男性(5・2%)と十五―二十四歳女性(7・2%)で、それぞれ0・1ポイント、0・2ポイント上昇しています。

 総務省統計局では、完全失業者・率ともに改善していることについて、「求人が増えていることから、派遣など非正規的な仕事に失業者が就いている可能性がある」と分析しています。

 就業者数は一年前より一万人減の六千三百二十二万人、うち雇用者は同三万人増の五千三百六十四万人、自営業主・家族従業者は同十四万人減の九百二十六万人でした。

 産業別の就業者数は、一年前と比べて製造業三十四万人減、建設業三十一万人減となり、逆にサービス業、医療・福祉でそれぞれ三十七万人、二十九万人増加しました。とくに、一九八五年以降減少傾向の製造業は千百三十九万人となり、卸・小売業千百四十万人を下回りました。比較可能な〇三年一月の産業分類改訂以降、初めてのことです。



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