2004年12月27日(月)「しんぶん赤旗」

消費税

“やはり引き上げ”

NHK番組 谷垣財務相が表明


 谷垣禎一財務相は二十六日放映のNHK番組「日曜討論」で、消費税増税の議論について「社会保障全体をどう改革し、その中で行政がどれだけ国民にサービスを提供するのかをきちんと詰める必要がある。消費税をどうするかは社会保障改革の議論とセットだ」と述べ、社会保障制度の「見直し」と一体で進めていく考えを示しました。谷垣財務相は、社会保障給付の伸びを経済成長率と「身の丈の合ったもの」にする必要性を強調。そのうえで「広く国民に公平に負担してもらう観点からすると、やはり消費税(引き上げ)になる」と述べました。

 同給付見直しの具体策については、これまで進めてきた年金や介護保険の制度改悪に続き、「〇六年度はどうしても医療に切り込んで行かなければならない」と医療費抑制に照準を合わせる考えを表明。「高齢者は全員弱者という考えで物事を整理してきたが、収入があって元気な方はたくさんいる」とのべ、高齢者に医療費負担増を求める立場を示しました。

 消費税増税を国政選挙で問うことについては「まだ審判をあおぐところまで議論は進んでいないが、当然、これだけ大きなものをやるときには国民の考えを確かめながら進めないといけない」と答えました。

 討論に出席した経済同友会の渡辺正太郎副代表幹事は「(消費税率を)5%にとどめていたことは怠慢だ。年金制度の基礎部分は消費税率を9%にしてやるべきだ」と主張しました。



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