日本共産党

2004年12月26日(日)「しんぶん赤旗」

日歯献金「迂回」を認定

国政協―自民経由 佐藤勉議員は不起訴

東京地検


 日歯連をめぐる「迂回(うかい)献金」疑惑が取りざたされていた自民党の佐藤勉衆院議員(栃木4区)への五百万円について、東京地検特捜部は二十五日までに、同党の政治資金団体「国民政治協会」(国政協)から自民党を経由した「迂回献金」の流れを認定しました。自民党、小泉首相は「迂回献金はない」としていますが、この問題は年明けの通常国会でも引き続き解明が必要です。

 佐藤議員は、政治資金規正法違反容疑(不記載など)で、同党の元宿仁事務局長とともに告発されていましたが、特捜部は二十四日、いずれも嫌疑不十分で不起訴処分にしました。

 日歯連は二○○一年十一月、佐藤議員ら四人を受取先に指定した上で、国政協に計三千万円を献金。佐藤議員は三百万円を受領しましたが、政治資金収支報告書に記載しなかった疑いがあります。

 これについて特捜部は日歯連が○一年十一月二十日ごろ、佐藤議員にあてて元宿事務局長に五百万円を提供。その後、国政協、自民党を経由して佐藤議員に五百万円が渡った事実を認定しました。

 佐藤議員は○二年一月ごろ、自民党から一括して受領した五百万円の中から三百万円を自分が代表を務める政党支部に移動。二百万円は個人的に使いましたが、同支部の収支報告書にこうした記載はありませんでした。

 特捜部は国政協に入った献金が他の献金に混じり、この三百万円が日歯連からの献金と認めるのは困難と判断した上で、不記載については会計責任者との共謀は認められないとしました。

 日歯連をめぐる捜査では、厚生労働政務官を務め、厚生労働省の職員にかかりつけ歯科医初診料の条件緩和について働きかけていた佐藤議員への献金がわいろの可能性もあるとみて立件も検討されましたが、趣旨特定が困難などの理由で見送られています。



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