2004年12月23日(木)「しんぶん赤旗」
【パリ=浅田信幸】欧州連合(EU)の欧州委員会(ブリュッセル)は二十一日、地球温暖化防止のための京都議定書が定めた温室効果ガス排出の削減目標について、二〇一〇年までに達成が可能だとの報告書を発表しました。
これによると、今年五月にEUに加盟した十カ国を除くEU十五カ国は、〇二年までに一九九〇年比で2・9%の削減を実現しており、現在とられている措置、計画中の追加的措置、さらに排出量取引により、一〇年までに目標の8%を上回る8・6%削減の達成が可能だとしています。
これとは別に三十一カ国が加盟する欧州環境庁(EEA)も同日、EU諸国の温室効果ガス排出の増減予測値を発表。EU十五カ国全体の一〇年までの削減予想値は7・7%であり、排出量取引で8%目標の達成は可能と指摘。それは排出量増大の可能性が強いデンマーク、イタリア、ポルトガル、スペインなどの国がどの程度削減するかであると述べています。