2004年12月14日(火)「しんぶん赤旗」
新潟県中越大震災による住宅被害認定で、最も低いレベルの「一部損壊」に納得できなかった一人暮らしの山崎セツさん(81)=小千谷市=が再調査を受けて「みなし全壊」となりました。
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日本民主青年同盟が中心になって活動している「青年救援ボランティアセンター」が協力したもの。「見舞金五万円」だったのが家屋の撤去費など最大四百万円までの公的支援をうけることが可能になりました。セツさんの長女・浅井千代江さん(52)たちは再調査に同席した青年たちと「万歳」して大喜び。「すごくうれしい。同じようなケースはたくさんあると思います。あきらめないで正確な調査をしてもらうことが大切ですね」と話しています。
山崎さんらが青年救援ボランティアと出会ったのは、青年ボランティアのビラをみたことからでした。「家から冷蔵庫や洗濯機など運び出すのを手伝ってもらえませんか」と、センターに電話しました。家は、壁が崩れ、土台にひびが入ったりしてとても住める状況ではありません。しかし、小千谷市の認定は「一部損壊」。もう一度調べてほしいと市に要請した浅井さん。「再調査のときに一緒に立ち会ってもらえませんか」とボランティアに要請しました。
一回目の調査のとき「役所の人は周りを一回りしただけ」で「一部損壊」と認定。青年ボランティアの島津一成さん(30)などが十二日に調査すると、いたるところ壁が壊れ、柱も右に、左に傾き「とても住めない」状況。訪れた調査員に「よく見てください」と島津さんらが被害個所を案内して、実態にそくした「みなし全壊」の認定を受けました。
島津さんは「調査は三回まで受けることができます。被害個所を確認しておき、調査員にくまなく見てもらい正確な判断をしてもらうことが大切です」と話しています。