2004年12月12日(日)「しんぶん赤旗」
経済産業省原子力安全・保安院は十日、問題になっているコンクリートの健全性について、すべての原発に対し、検査を指示しました。
原発のコンクリートで、「アルカリ骨材反応」の有無を調べる試験データのねつ造が問題になっています。アルカリ骨材反応は、骨材に含まれる成分がアルカリ成分と反応してコンクリートが膨張してひび割れができ、コンクリートの健全性に重大な影響をもたらします。
これまでに中部電力が浜岡原発で、東京電力が福島第一原発でデータ改ざんの行われたことを認めています。保安院は中部電力に対しては同日、コンクリートのコアを採取し、アルカリ骨材反応の試験を実施するよう指示しました。この問題では、日本共産党の吉井英勝衆院議員が、政府に全原発の検査を行うよう求めていました。