2004年12月7日(火)「しんぶん赤旗」
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全日検神戸支部労働組合が、全日本検数協会の押し付けた30%にのぼる一方的な賃金カットや一時帰休の撤回を求め、神戸地裁に提訴していた問題で六日、和解が成立しました。原告側弁護団は「賃金カットをはね返し、一時帰休を撤回させて高齢者の雇用を確保した和解は貴重な成果」と評価する声明を発表しました。
全日本検数協会が同神戸支部労働者へ一方的な賃金カット(おおむね30%)の新賃金体系や三カ月の自宅帰休と三年間の一時帰休などを押し付けたのは二〇〇三年一月。〇二年八月に50%の賃金カットは不当と神戸地裁が断罪した直後でした。労組は会社と粘り強く交渉しましたが、歩み寄りが見られず、二度目の提訴となりました。
和解の内容は(1)新賃金体系導入を撤回し、旧賃金体系の15%カット分の賃金を支払う(2)一時帰休を撤回し、職場復帰させる(3)二〇〇五年十月末まで賃金体系を変更しない(4)誠実に労使交渉を行う(5)解決金を支払う――などとなっています。
同労組は「今日の社会状況を見れば、一時帰休の撤回は、たたかう仲間に大きな励ましを与える」と評価する声明を発表。報告集会では、「久々に明るい話題。私たちも勇気をもらった」などの発言が相次ぎました。