日本共産党

2004年12月7日(火)「しんぶん赤旗」

市民は自衛隊歓迎せず

サドル師代理 大野防衛長官発言を否定


 【カイロ=小泉大介】自衛隊が駐留するイラク南部サマワに住みイスラム教シーア派の指導者サドル師の代理人を務めるガジ・ザルカニ師は六日、本紙の電話取材にたいし、自衛隊はサマワ市民に歓迎されておらず、ただちに撤退すべきだと語りました。

 大野防衛庁長官は五日、同地を視察し「治安は安定しており、自衛隊は歓迎されている」などと述べましたが、ザルカニ師の発言はこれを完全に否定したものです。

 ザルカニ師は「自衛隊は市民への約束を実行していない」「自衛隊がやっている学校修復や道路の補修は市民が自力でできる」と指摘。

 さらに「われわれは自衛隊にだまされた」「私は市内のあらゆる階層の人々と日常的に連絡を取っているが、市民の間では自衛隊は米軍に仕えるために存在する占領軍の一部だとの共通認識がある」と強調し、「このような自衛隊は明日ではなく今日すぐに、サマワから出て行くべきだ」と訴えました。

 また小泉首相が米軍による中部ファルージャ総攻撃を支持していることについて、「ファルージャ攻撃はイラク全体に対する攻撃だ。これを支持した日本政府は、自衛隊の占領軍としての本性を自ら明らかにした」と強調しました。

 最後に同師は、自衛隊は十五回以上にわたり攻撃を受けているが、情報操作で事実を隠していると指摘、「もし自衛隊が撤退しなければ、デモや抗議の標的となるだろう。私は自衛隊が市民に歓迎されていないと断言する」と述べました。



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