2004年11月28日(日)「しんぶん赤旗」
米軍がイラク・ファルージャで国際人道法に違反して市民虐殺を繰り広げた総攻撃作戦で、沖縄の米海兵隊部隊が最前線に立っていたことが分かりました。米海兵隊が発表したニュースによると、最前線に立ったのは、八月に沖縄からイラクに出撃していった第三一海兵遠征隊(31MEU、約二千百人)です。
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同遠征隊に所属する第三海兵連隊第一大隊のC中隊は、ファルージャ市内での攻撃拠点の確保やモスク(イスラム教礼拝所)に対する「掃討作戦」を実施。B中隊は、ファルージャへの本格的攻撃が始まった九日未明に、市内への突破口をつくり、激しく交戦、初めに目標地点であるメーン通りにたどり着いたと誇っています。
B中隊は二日目から敵対勢力の探索を始め、民家への突入を繰り返して「百人以上の捕虜をとらえた」と“戦果”を強調。「今回の作戦でB中隊は良いことのほかには何もしなかった。無実の人々を保護し、敵を打ち砕いた」などと誇る指揮官の声を紹介しています。
しかし、民間報道機関による現地報道やファルージャ住民の証言などによると、米海兵隊による民家突入で無実の人々が射殺されたり、拘束される例が相次いでいるのが実態です。
31MEUの側も激しい交戦で、十月三十日から十一月二十二日にかけて十四人の戦死者が出ています。
また、第三海兵連隊第一大隊の砲兵部隊は155ミリりゅう弾砲六門から十二発をファルージャに撃ち込みました。指揮官は、部下に「今日、われわれは敵を殺した。後味の悪さを感じているかもしれないが、これがわれわれの任務だ」と語っています。
沖縄からは今年二―三月にかけて約三千人の米海兵隊部隊がイラクに振り向けられ、四月の第一次ファルージャ「掃討作戦」でも、そのうち二つの大隊が最前線に立っています。