2004年11月27日(土)「しんぶん赤旗」
厚生労働省は二十六日、二十三日の勤労感謝の日に全国一斉に実施した賃金不払い残業(サービス残業)についての無料相談ダイヤルに寄せられた相談の概要を発表しました。
相談件数は全国で千四百三十件。そのうち賃金不払い残業に関するものは千五十三件で、残業代が一切支払われていないという相談が一番多く四百四十二件と、不払い残業についての相談の42%にのぼりました。
賃金不払い残業が一カ月百時間以上という相談が百四十四件ありました。
相談を寄せたのは、労働者本人が九百五十八件、労働者の家族が三百九十九件でした。
相談ダイヤルは、全国同一のフリーダイヤルで、労働基準監督官が相談に応じました。厚労省は十一月を「賃金不払い残業解消キャンペーン」月間としており、その一環として初めてとりくんだものです。
厚労省労働基準局監督課労働条件確保改善対策室によると、「今回無料相談にとりくんで、賃金不払い残業がまだまだ横行し、深刻な相談が多いことが浮き彫りになりました。今後とも、重点的な監督指導の実施などで賃金不払い残業の解消をはかりたい」と話しています。
サービス残業をめぐっては、職場の労働者と家族の勇気ある告発と結んで、日本共産党は根絶を求めて国会で一貫して追及。サービス残業を許さない世論と運動が高まり、是正がすすんできました。今回の厚生労働省のとりくみも、世論と運動を反映したものです。