2004年11月22日(月)「しんぶん赤旗」
【サンティアゴ=菅原啓】中米コスタリカの首都サンホセで開かれていた第十四回イベロアメリカ首脳会議は二十日、イラク戦争に象徴される米国の先制攻撃戦略を批判し、国連中心の紛争解決を求める立場を確認する宣言を採択して閉幕しました。
イベロアメリカ首脳会議は、スペイン、ポルトガルと両国の植民地だった中南米諸国で構成されています。
採択された「サンホセ宣言」は、「国際法および国連憲章の目的と原則への支持と、主権ならびに国家間の法的平等の尊重をあらためて確認する」と強調、「不干渉、国際関係における武力の使用および威嚇の禁止、領土保全の尊重、紛争の平和解決、あらゆる人権の擁護と促進」を支持するとうたっています。
米国を直接名指ししたものではありませんが、地元報道機関は、米国の「一方的な武力行使への直接の批判」と報じています。
宣言は、米国が第三国の企業活動まで規制の対象としている対キューバ制裁強化法(ヘルムズ・バートン法)についても、「国際法違反」と断定し、その適用中止を米国に要求する文言も盛り込まれました。
首脳会議はまた、ベネズエラで二〇〇二年のクーデターの責任者を追及していた検察官が十八日、暗殺された事件について、政治的なテロであると厳しく非難する特別決議を採択しました。