日本共産党

2004年11月21日(日)「しんぶん赤旗」

過労死110番

担当者「休業補償知って」

毎晩終電、うつに

追い込まれて自殺


 「毎晩終電で帰る生活。うつ病で会社に行けなくなった」―。二十日、十四都道府県で実施した「過労死・うつ病・自殺一一〇番」(主催・過労死一一〇番全国ネット)には、休日もなく、連日深夜に及ぶ長時間労働で過労死やうつ病などに追い込まれた深刻な相談が相次ぎました。

 相談件数は百五十七件。うち「労災補償相談」(死亡または療養)が五十六件を占め、このうち「脳・心臓疾患」十六件、「自殺」五件、自殺以外の「精神障害」三十五件。「予防・働きすぎ」に関する相談が五十七件と全体の三分の一を超えました。

 相談事例では、「残業や休日出勤、持ち帰りの仕事が続き、その上、トラブルが発生。『責任をとります』といい残して自殺した」ソフト開発会社の五十代の男性社員や、「毎晩午前零時前後に帰宅。熟睡できなくなり、うつ病になった。上司から退職を強要されて困っている」三十代の男性技術者のケースなどがありました。

 また、息子がうつ病で療養中の母親から、「もうすぐ休職期間が満了になる。どうしたらよいか」といった相談も寄せられました。

 同全国ネットは「仕事が原因でうつ病になると休業補償を受ける権利があることを知らない労働者や家族が多い。周知徹底の大切さを実感している」としています。



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