2004年11月21日(日)「しんぶん赤旗」
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男女平等に人間らしく働ける社会を実現し、くらしと平和を守る女性の力を広げようと、第四十九回はたらく女性の中央集会が二十日、長野市内で二日間の日程で始まりました。一日目は、女性の地位向上、医療・介護・年金問題など七つの分科会が行われました。
「雇用をふやし、差別をなくして人間らしく働く―正規とパート労働者が手を結んで」の分科会には、約六十人が参加。女性労働者の過半数が非正規で働いているなかで、派遣社員や契約社員が増えた職場で起こっている事態やたたかいの経験を交流しました。
東京・杉並区の加藤園子さん(52)は、派遣社員として教科書を作る一橋出版に派遣されましたが、正社員がしていた編集の仕事を任されたうえ、教科書検定を終えたら雇い止めとなり、裁判をたたかっていることを報告。「一橋出版は、『派遣元に言ってくれ』という態度。裁判は不安ですが、必死に働いたうえにこんな仕打ちでは悔しいと思ってがんばっています」と訴えました。
日本航空で働く客室乗務員の女性は、契約社員しか採用しなくなっている航空会社が、派遣社員を導入しようとしていることを報告。「雇用形態は違っても、フライト中は同じように保安義務が生じる仕事。それを雇用条件で差別するのは問題です」と語りました。
助言者の笹山尚人弁護士は、「正規労働者と非正規労働者で要求の違いはあるが、同じように働く仲間として共通することもたくさんある。ぜひ、手をつないで、たたかいを広げてほしい」と強調しました。