2004年11月18日(木)「しんぶん赤旗」
 質問する山口富男議員＝17日、衆院厚生労働委 |
尾辻秀久厚労相は十七日の衆院厚生労働委員会で育児・介護休業を一年以上雇用された労働者に広げる改正案について、パートや派遣など有期雇用者が短期契約を繰り返していれば対象となることを明らかにしました。日本共産党の山口富男議員の質問に答えました。
改正案は、育児休業を一年以上の有期雇用者にも拡大し、休業期間も子どもが一歳六カ月になるまで可能にするもの。
山口氏は「多くの有期雇用者は、短期契約を繰り返しながら事実上の長期雇用になっている」と強調。「（現在も）厚労省の指針で正社員と実質的に同じなら対象としている。実態にかみあってきちんととれるようにすべきだ」と求めました。
尾辻厚労相は、「『指針』で現在も対象になっているケースが、今度の法改正、新指針で対象外になることはない」と答えました。
また山口氏が「育児休業を取得すると昇給・昇格に影響が出ている」と５４％の労働者が答えている調査をあげて指導・勧告を求めたのにたいし、伍籐忠春雇用均等・児童家庭局長は「労働局で把握し、適正な指導に努める」と答えました。
さらに山口氏は、育休法にもとづいて深夜業免除を申請した客室乗務員に月二、三日しか勤務させず、あとは「深夜業免除日」として仕事をさせない航空会社があると追及。「子育てと仕事の両立のため深夜業を制限した法の趣旨に反する。労働者に不利益とならないよう監督、指導すべきだ」と迫りました。
尾辻厚労相は「的確に指導を行い是正をはかっていく」とのべました。
改正案は、同日の委員会で全会一致で可決されました。
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