2004年11月17日(水)「しんぶん赤旗」
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米海兵隊普天間基地の代わりの最新鋭基地を名護市辺野古沖に建設する問題で、那覇防衛施設局は十六日、ボーリング(掘削)作業の準備作業に着手しました。辺野古には約三百十人の住民が駆けつけ、「米軍がイラク・ファルージャで行っているような侵略拠点建設を許すな」「作業船は帰れ」と抗議しました。
掘削作業は、基地と一体の護岸を建設するための地質調査の一環。サンゴ礁の真上六十三カ所を掘削するもので、それ自体が新基地建設と一体であり、環境破壊です。
施設局は午前六時から、資材を載せたクレーン船を中城湾沖から辺野古に近い大浦湾に向かって回航を開始。ヘリ基地反対協議会など地元住民は午前六時に結集し、抗議船四隻で「止まれ」「話し合え」とハンドマイクで抗議。クレーン船はいったん航行を止めたものの、その後、強行突破し、午後三時ごろ大浦湾でいかりを下ろしました。
施設局はこの日、波が高いため、掘削のための足場設置を断念。十七日以降に足場の設置、掘削作業に入る構えです。辺野古漁港付近で座り込みを続ける住民は「作業船は帰れ」「建設は許さないぞ」とシュプレヒコールをあげました。
漁港近くの米海兵隊キャンプシュワブでは、ヘリからロープで下降する訓練も行われ、爆音が響きわたる戦場さながらの緊迫感に包まれました。ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は「絶対ボーリングはさせない。今日はその熱い思いを施設局にぶつけた。政府にあきらめさせるまでの運動をつくりあげる」と決意を語っていました。