2004年11月16日(火)「しんぶん赤旗」
|
日本共産党の吉川春子参院議員は十五日の行政監視委員会で少子化問題をとりあげ、スウェーデンにも学んで仕事と子育てが両立できる労働環境づくりを求めました。
スウェーデンでは、女性の労働力率(二十五歳―四十四歳)が84・3%と高率ながら、二〇〇〇年に一・五程度まで落ちこんだ出生率を一・六五まで回復させています。
その要因について名取はにわ男女共同参画局長は「育児休業制度、保育サービス、勤務時間短縮と早い帰宅時間など仕事と子育ての両立がすすんでいる」とのべました。スウェーデンでは男性の65%、女性の84%が午後七時までに帰宅するといわれています。
吉川氏はOECD(経済協力開発機構)報告書が日本の非・正規職員の待遇格差などをあげて、「出生率が低くなり経済コストも高くなる」と警告していることを示して不安定雇用労働者の待遇改善を求ました。
尾辻秀久厚労相は「均衡処遇などだれもが安心して働ける環境の整備が大事だ」と答えました。
吉川氏は今国会で審議中の育児介護休業法改正案について、パートや派遣も一年以上雇用されていれば対象に加えることは前進だが、有期雇用の多くが三カ月や六カ月の契約更新を繰り返している現状だと指摘。「有期雇用は働く女性の半数を超え、七割が三十九歳以下だ。こういう人たちも対象にすべきではないか」と求めました。
尾辻氏は「検討すべきことだと認識している。次の課題にしたい」とのべました。