日本共産党

2004年11月11日(木)「しんぶん赤旗」

領海内に国籍不明潜水艦

日本政府 海上警備行動を発令

沖縄周辺


 沖縄県の先島群島周辺海域の日本領海内で十日早朝、国籍不明の潜水艦が潜航しているのを海上自衛隊のP3C対潜哨戒機が発見しました。大野功統防衛庁長官は午前八時四十五分、小泉純一郎首相の承認を得て海上警備行動を発令しました。

 海上警備行動の発令は一九九九年三月、能登半島沖の北朝鮮工作船二隻による領海侵犯事件以来、二回目。

 政府は同日午後、海上警備行動の一環として潜水艦の追尾を続行。スクリュー音などから同艦は中国海軍の原子力潜水艦との見方を強めました。特定でき次第、厳重抗議するとともに、領海侵犯の意図や原因の説明と再発防止などを強く求める方針です。

 政府によると、同日夜時点で同艦は先島群島北方の公海を潜航しており、海上自衛隊の護衛艦、P3C哨戒機、対潜ヘリで監視しています。八日に近海で確認され、P3Cによる監視活動を行っていたといいます。

 山崎拓首相補佐官は同日夕、都内での会合で、「中国国籍らしい」と述べました。政府筋は「北朝鮮の潜水艦には長時間潜航の能力はない」と指摘しました。小泉純一郎首相は同夜、首相官邸で記者団に対し「まだ国籍ははっきりと確認できていない。確認できたら公表する」とのべ、細田博之官房長官は午後の記者会見で「国籍がはっきりすれば、当然抗議する」と強調しました。


 海上警備行動 自衛隊法八二条に定められた自衛隊の活動の一つ。防衛庁長官は「海上における人命もしくは財産の保護または治安維持のため特別の必要」がある場合、首相の承認を得て、自衛隊の部隊が必要な行動を取るよう命じることができます。



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