2004年10月29日(金)「しんぶん赤旗」
谷垣禎一財務相は二十八日の参院財政金融委員会で消費税率の見直しに関し、「二○○七年度から消費税(増税)をお願いする形で議論していかなければならない」と述べ、小泉純一郎首相の任期後の税率引き上げをにらんで検討を進める考えを示しました。愛知治郎氏(自民)への答弁。
谷垣財務相は、基礎年金の国庫負担引き上げや国・地方税財政の「三位一体改革」に伴い、「所得税体系の見直しを○五、○六年度にやりたい」と定率減税の縮小・廃止を示唆しました。その上で、消費税増税についても踏み込んだ発言をしたもの。小泉首相は消費税について「(〇六年九月までの自民党総裁の)任期中は引き上げない」と繰り返し答弁していました。
「時期はこれからの議論」―。谷垣禎一財務相は二十八日午後の参院財政金融委員会で、午前中の審議で二○○七年度から消費税率を引き上げるとした答弁を「ミスリーディングだった」とのべました。
ただ、谷垣財務相は「○七年度をめどに消費税を含む税制改革をやると申し上げた」と、与党税制「改正」大綱を下敷きにした発言に“修正”しただけでした。同大綱は〇七年度から消費税増税を実施することを宣言したものだけに、谷垣財務相の本音が〇七年度増税にあることに変わりありません。