2004年10月28日(木)「しんぶん赤旗」
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新潟県中越地震から五日目の二十七日、足が震えるほどの冷え込みのなか、日本共産党安保寿隆十日町市議が、党長野県委員会からの災害支援物資や長野県農民連のおにぎりなどを市の配給が届かない、自主避難の住民たちに届けました。
安保市議は自らも被災し避難所生活。午前八時三十分から中学時代の同級生、伊藤好誉さん(63)ら三人と一緒に党の宣伝カーに支援物資を積み込み出発。市委員会の近くの大井田地域の約二十人から約三百人の住民が自主避難している三カ所に「何か足りねえもんねえか」「元気出して頑張ってなあ」と言って回りました。
最初に訪れた避難場所では約二十人が、自宅近くの駐車場に避難中。安保市議が「市の配給は来てるか」とテントの風よけ用の幕を開けると、中から「何にもこねー。安保さんが初めてだ」と。安保市議は「毛布はいるか」と住民に必要なものを聞き、宣伝カーから物資を運び出します。その後、何人いるのか、お年寄りはいるのかなどを聞き、すぐ次の避難所ヘ。
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次の避難所では「給水車だけはきた。食料はだんだん無くなってきているんだ」と住民が話しました。
自主避難している避難場所はお年寄りから幼児までいて、欲しい物が異なります。安保議員は「何が欲しいか教えてくれねーか」と住民に聞き、あれば宣伝カーから引っ張り出し、無ければ「何とかしねえといけねーなー」と知恵をしぼり、「市役所に確認してみてあれば、ここがねーこと伝えとくでさー」と答えていました。避難していた重野栄子さん(63)は「食料が無くなってきていたから助かる」とうれしそうに語りました。
大井田地域最後の場所はご飯だけ食べに来る人も合わせれば八十八世帯、約三百人います。ここではお年寄りと小さい子どももいておむつが足りませんでした。
昼食後は、午後到着する長野農民連のおにぎり六百六十個の届け先を探すため各避難所に電話をかけ、炊き出しの状況を確認。この日、回った避難所は十カ所。安保議員は、「これから寒くなるし、お年寄りが心配だ。避難所で何が必要か聞いてできることはしていきたい。家が壊れてどうしたらいいかの質問も伝え行政に確認していきたい」と話しました。 藤川良太記者