2004年10月23日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の高橋千鶴子議員は二十二日の衆院総務委員会で、寒冷地勤務の公務員に支給される寒冷地手当を大幅に引き下げる一般職職員の給与法「改正」案について、「生計費を補てんするという趣旨に反して、生活に追い打ちをかけ、地域経済にも重大な影響を与える引き下げはすべきでない」と強調しました。
法案では、寒冷地手当支給対象地域の四割を削減し、支給額も平均四割引き下げ。支給額は、北海道で最高九万八千三百円、青森で九万一千二百円の引き下げになります。全国三百四十四の地方議会で反対決議・意見書があがっています。
高橋氏は、国家公務員労働組合東北ブロック協議会の調査で、七割以上が「いまの手当では足りない」と回答していることを紹介。灯油高騰で青森で昨年と同じだけ消費すると一万円以上の負担増になるとして、生活に打撃を与える引き下げをやめるよう求めました。
政府が「民間に準拠する」としている引き下げの口実については、人事院の調査でも、寒冷地手当を支払っている事業所で、逆に公務員準拠の民間事業所が多数あることをあげ、「公務員の給与を引き下げることは逆に民間の動きに水を差すことになる」と批判しました。
麻生太郎総務相は「そうなることは否定しない」と認めながら、「範囲は限られている」とのべました。