2004年10月22日(金)「しんぶん赤旗」
新規にエイズを発症した二十代前半の患者数が急増しており、中高生ら若年層の間にエイズウイルス(HIV)が広がっている恐れがあることが二十一日、厚生労働省のエイズ動向委員会(委員長・吉倉広・前国立感染症研究所長)のまとめで分かりました。
同委員会によると、今年六月末から九月末までに医療機関から報告のあったHIV新規感染者は二百九人で、前回(百九十九人)に続き二期連続で過去最高を更新。新規患者も百二十六人で、過去最高の百六人を大幅に上回りました。このうち二十代の患者は十七人で、うち日本人は十三人。厚労省は二十代前半の正確な患者数を公表していませんが、「過去最高で、かなり目立つ数字」(吉倉委員長)としています。
エイズは感染から発症まで約十年の潜伏期間があるとされ、二十代前半での発症者は十代前半に感染した可能性が高いとみられます。